失敗しない金魚の飼育方

 NTTタウンページの当店広告に、飼育相談受付と載せたところ、余りに、金魚の病気や度重なる死魚発生の相談が多く、飼育環境を尋ねると、金魚飼育が初めてや、簡単に飼育できると思い飼育方を勉強しないが故の無知が多く、電話による対応では対処出来なく感じ、ここに基本的は飼育法を載せました。
今回はあくまで、病気知らずで、死なさない方法として書いてみました。

金魚の飼育法

 昔から金魚は私たちに親しまれており、丸い金魚鉢で泳ぐ優雅な流金が、夏の風物詩として知られております。夏祭りの金魚すくいは子供達に今でも大人気で、私たちが大人になっても郷愁を誘います。

 こんな身近な金魚ですから、誰でも簡単に飼育できると考えるのは当然かと思われます。しかし実際に飼育してみると、高級金魚のランチュウ、土佐金などは中途半端な飼育知識ではとても長期に亘る飼育は難しく古くから愛好会の方たちが、手塩に掛け育てておられます。

ここでは水槽での飼育を、初めて金魚を飼育される方達のために、私が経験してきた事を含め出来るだけ判り易く書いてみました。

金魚を買(飼)う前に覚えておきたい事

金魚の種類
  • Aグループ
    和金・コメット・シュブンキン等、フナ尾で体系が太っていない泳ぎの上手な金魚
  • Bグループ
    流金・出目金・オランダ獅子頭・丹頂・チンシュリン・アズマニシキ等、まだ多く野の種類がいますが、体系はお腹が大きく太っている金魚
  • Cグループ
    ランチュウ・土佐金等、各地に愛好会があり、品評会が春になると行われています。

ご自分の飼(買)われる金魚がどのグループに入っているか、だけを覚えて下さい。

金魚を長く楽しむために

金魚を飼育始めての一ヶ月が一番難しく、病気や死んでしまう事が多いようです。
原因は金魚が生産地から問屋、そしてペットショップや金魚すくいと目まぐるしく環境が変わることによって、ストレスを受け病気に掛かり易く、また既に病気に掛かってしまった金魚が私たちの手元に届きます。
病気ではありませんが、イカリムシ・ウオジラミ等の寄生虫も付着した金魚もたまに見受けられますので、飼育水槽に入れる金魚は、健康な金魚を選んでください。病気や寄生虫の疑わしい金魚は飼育水槽に絶対に入れない事で、これが飼育の第一歩です。

健康な金魚の見分け方

販売されている金魚の水槽や、タライの前でじっくり時間を掛け見極めましょう。
  • 下に沈んでジーとしている時が多い
  • 水中をボーっと、している
  • 石や、飾り物に体を擦り付ける
  • やたらに素早く泳ぎ回り落ち着きがない

15分も見ていれば判ると思いますが、上記のような動きを感じで、掴んでください。この様な金魚は病魚や寄生虫を持った可能性が有りますので、手を出さない方が無難です。健康な金魚は中層を常に泳ぎ、背びれを立て、下に行ったときは好く砂利を口に含んだり、吐き出したり餌を探しています。泳ぎ方もゆったり、優雅で、スムーズな感じがします。

ご自分で観て自信が無ければ、ショップの方にはっきりと病気と寄生虫を持った金魚は避けたいと伝えるべきで、変に遠慮はしないことをお勧めします。金魚すくいで採った金魚については、私も何度か問屋さんから仕入れ、町内のお祭で使った事がありますが、なにぶん狭い所に沢山の金魚を入れて子供達に追い掛け回せれてストレスいっぱいの金魚達ですから、ご自分の水槽に入れる時は、Aグループの金魚から選び、塩水浴(0.5%の塩水)をさせることが良いと思います。

失敗しない飼育方法

植物性プランクトンが豊富な水での飼育が、一番楽で手の掛からない方法と考えています。
金魚は生産地の養殖池で生まれ、植物性プランクトンの良く繁殖した水で育てられ、この植物性プランクトンを食べて育ちます。
戸外の池やタライ、水槽で金魚を飼育していると、水が緑色になってきます。この緑色が植物性プランクトンの正体です。通称青水とかアオコ水と言いますが、全ての金魚にとっての最高の飼育水となります。
植物性プランクトンは光を浴び、光合成によって酸素を、金魚に供給します。夜は酸素を吸収して二酸化炭素を排出しますので、金魚にとっては酸欠の可能性がありますから、エアレーションが必要となります。
このことをしっかり理解してください、このような環境で育てられた金魚を、ご自分の水槽で飼育されることは、金魚にとっては今までとは全く違った環境になるわけですから相当なストレスとなる訳です。

飼育水の作り方

水道水を使用しますが、塩素を解毒する為に、ハイポ(チオ硫酸ナトリウム)や市販の中和剤を使用したり、2〜3日太陽に照らし塩素を抜くよういわれております。もちろんこれらの方法で金魚に有害な塩素は、解毒できますが、今まで育ったアオコ水とはかけ離れた水質では金魚にとっては、辛い飼育水となり、病気発生や、死んでしまう事になります。
塩素の抜けた新しい水道水を、私は尖った新水と表現します。この尖った新水を使用することが、初心者が失敗する原因と考えています。この様な事は金魚飼育関連のホームページや飼育書に書かれている事が少なく、ショップの店員さんもそこまで説明してくれませんから、しかたが無いのでしょうが残念です。
器具メーカーさんの商品説明で使われる飼育説明を、そのまま受け売りで、お客さんに説明して、器具と金魚を売ってしまえば、後は生きるも死ぬも、お店に責任はありませんから、その説明を信じ買ったお客さんは大変です。「金魚が何度買っての死んでしまいます、金魚が病気になりました、どの様に治療したらよいですか?」等の質問が熱帯魚に比べて遥かに多く聞かれるようです。

水道水を水槽に入れ、水中モーターを使用して、水を一週間ほど廻します。これによって「こなれた新水」となり、飼育水として水槽に入れます。水中モーターの用意できない方は、飼育水槽に水道水を入れ、投げ込み式フィルターをエアチューブでエアポンプに繋ぎ、一週間ブクブク廻しておきます。このときに塩素の中和剤は必要ありません。これで最低限の飼育水が出来ますので金魚の導入となります。

飼育器具

30センチの横長規格水槽から60センチ規格水槽をお勧めします。金魚は常に泳ぎ廻るので、出来るだけ大きい水槽で飼育してあげてください。最近は立方形の水槽が外掛けフィルターとセットで販売されておりますが、お勧め出来ません。それは横に泳ぐ金魚が少しでも広く感じるよう底の面積が多い方が良いからと、水深は横ほど必要ありません。外掛けフィルターの使用は、狭い水槽に水流が強すぎ、金魚にとっては大きな負担となってしまいます。広い池で育てられた金魚は、強い水流が負担となってストレスを感じ病気や死に至るケースもあります。

ろ材・底砂

水槽内の水質を考えた時に最も影響を受ける材料と考えて下さい。
私の提案する底面ろ過システムは、一度セットすると最低5年間は底砂(ろ材)を水槽から出して洗浄することは必要ないと考えていますので、水槽セットして3ヶ月後にpH6.5前後になるよう底砂(ろ材)選びは重要です。また、水質調整剤は一時的な気休めにしかならず使用しません。

濾過器(フィルター)

30センチの水槽なら、エアポンプによる酸素の供給と、ゴミ取り用に水作エイト(投げ込みフィルター)を一つ、60センチ規格水槽なら2つ入れます。また、60センチなら水槽なら水深は3分の2くらいで良いと思います。そしてあまり強くブクブクしないように注意してください。

蛍光灯

金魚に昼と夜を認識する為に必ず使用してください。また、直射日光の照射する窓際では、夏場の水温上昇に充分注意が必要ですが、光が無いと青水が出来ません。またガラス面にコケが付くようなら、前面と左右どちらかを拭き取り、他はそのままにして置いたほうが水は良くなります。
コケは見た目の問題がありますが、水中の窒素分を吸収して水を良くしてくれます。
必ず水槽用の蛍光灯を使用して8〜9時間点灯してください。

保 温

金魚は日本の四季に順応して生きていますので、あえて冬場に保温して飼育するより、冬の冷たい水で春に備えた方が、金魚の為と思い私はヒーターを不要と考えております。特に春の産卵を見たいと思う方は、冬の冷たい水を金魚に体験させないと難しいように思います。

水換え

水はアオコが発生するまで、交換しません。30センチの水槽なら2匹、60センチ水槽5匹までが限度で飼育すれば問題はおこりません。
薄っすら緑色になった水が一番調子の良い水と考え、これが濃くなってきたら、底に溜まったごみと一緒に水を抜き、減った分だけ足します。

病 気

病気の質問、問い合わせが大変多く、皆様ご苦労されております。殆どの方が、病気の治療法を知りたいと言われるのですが、どうも人間の病気と同じように考えておられるようで、病気さえ治療すれば後は大丈夫と思われるようです、なぜ病気が発生したかを考えない方が殆どで、病気は金魚自体を治療することはもちろん、飼育環境(水質・ろ過設備・光)が悪いと認識して頂きたい。このことを理解しないと何度も同じように、病気の発生を見ることになります。病魚の発生はイコール水槽内環境の病気です。
一番多い、白点病については早期発見による、マラカイトグリーンが一番効果的です。 その他、尾腐れ病、綿被りや松かさ病の細菌性の病気には、グリーンFゴールド顆粒が一番効果的と思っています。尚、このグリーンFゴールドについては、色々な商品が販売されておりますが、必ず成分表をご覧になって、ニトロフラゾンが含まれているグリーンFゴールド顆粒をお勧めいたします。 二つの治療薬は他の薬よりも高価ですが、安価な薬は価格なりの効果と思い、お勧めいたしません。

0.5%の塩水浴については、治療というより予防に効果があると思っています、それは病気で体力の弱った金魚を、硬度の高い水にいきなり入れることによって、更に体力を奪うように思うからで、充分に注意が必要です。

まとめ

熱帯魚の飼育とはだいぶ違いますね。金魚が長期に亘って育成でき、病気を発生させずに飼育する方法としては、このアオコ水で金魚を飼育する事が最善の方法と確信しております。くどくなりますが、アオコ水で生まれ、広い池で育った金魚を狭いアオコの無い水槽内で飼育する事は、とっても難しい事と認識してください。そして戸外の池や水槽で、あまり水換えしないでアオコ水で飼育したときは、金魚は誰でも簡単に育てることが出来ます。

次回の飼育法では

  • 金魚をアオコ水では無く、透明な水での飼育法 ( 土佐金をモデルに書いて見ます。)
  • 小型水槽(27リットル)の、海水魚飼育法
  • 小型ヤッコの中では長期飼育が難しいとされる、ソメワケヤッコを飼育する水槽内の環境について。

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