25年前趣味で始めた熱帯魚の飼育が、現在の仕事になるとは夢にも思いませんでした。
30年のサラリーマン時代を経て、好きな趣味を仕事に生かしたいと考え、
自信のあった熱帯魚飼育で生活できたらと単純に始めました。
一番の目的は、水草の美しさをもっと一般の方に知って戴きたい、自分がメンテナンスを行なえばきっとお客様はわかって頂けるだろうと始めましたが、実際にお客様の水槽を、1週間、2週間、1ヶ月の間隔で伺って管理する事が予想以上に難しい事を直ぐに痛感いたしました。
それは、自分の趣味で管理する水槽であれば毎日見える事です。水槽のバランスが崩れ調子が悪くなったら初期の段階で手直しでき、コケが出始めたら対処の方法はいつでも出来ます。
これがお客様の水槽ではメンテナンスに伺う間に手遅れとなることを認識いたしました。
料金を頂いてメンテナンスさせて頂くわけですから、常に一定のレベルを維持した美しさを提供しなければお客様は満足して貰えません。この事は解約となって私の生活に直接響く訳ですから必死で勉強を始めました。15年間の趣味で覚えた飼育知識が全く役に立たないこと痛感しました。お陰様で今のお客様とは、長いお付き合いをさせて頂けるようになりましたが、過去の飼育に関する失敗を含め私なりの飼育方法を、これから熱帯魚の飼育を始める方の少しでもお役に立てればと書いてみました。 もちろん自己責任にてノークレームでお願い致します。
以上のことは熱帯魚飼育の基本として、飼育書や他のhp上に必ず載っている事ですが、初心者の方にとって難しいのは上記の現象が目で確認できない事だと思います。飼育書には水質について炭酸塩硬度・総硬度他書いてありますが、pHを測定し上記の基本事項を頭の隅に置いて水槽を管理すれば難しいことでは無いと思います。
水槽60x36x30 56リットル 底面フィルター 2灯用蛍光灯 アクアソイルを使用水道水( pH7 GH5 KH5 )使用 セット4週間後、水草が成長することで、水質は6.5前後 GH3 KH3 になり、南米産熱帯魚と水草には最適となります。
淡水魚を飼育するときの考え方は、ろ過能力と、適正水質の維持、この2点を理解することで病魚やコケの発生を抑え、手間のかからないアクアリウムを作ることができます。鯉や金魚の日本産淡水魚と、ネオンテトラ、ディスカス、の南米産淡水魚では、水温は別として飼育水質が違い、同じ水質で飼育したときには、どちらかがストレス、浸透圧等の関係で、病気もしくは死に至ります。
上の図を具体的に設置いたしました。
ニッソーR360水槽です。
ニッソーバイオフィルターを2枚敷きます。
市販のウールマットを半分の 薄さ にして フィルターのうえに敷きます。
水中モーターと立上げパイプをセットします。
ピュアサンドを回りに敷き、中央に極小リングを敷きます。
極小リングの上にウールマットを載せます。
全体にピュアサンドを敷き詰めます。
その上から全体にパールサンドを敷き詰め終了です。
ヒーター、ライト、水温計、バックスクリーンをセットして完了です。
底砂(ろ材)に3種類使用しました。
極小リングは、ろ過能力を高める為に、パールサンドは水質を弱酸性にする為に、
ピュアサンドは、パールサンドだけでは2年〜3年経過すると極端にpHが下がってしまうのを防ぐ為です。
パールサンドの部分は、ソイル系のアマゾニアが一番良いのですが、3年〜4年で目詰まりするために、
パールサンドを使用します。このシステムであれば、メンテナンスの方法により5年〜7年はリセットする必要が無い
と考えています。メンテナンスの方法は、1頁下に書いて有りますのでそちらを参照下さい。
魚では、エンゼルフィシュを代表にアマゾン原産の小型カラシン科全般他
不向きな魚は、グッピーを代表に卵胎生メダカ(除くプラティ)、水草を食べるシクリッド全般、水質の合わないアフリカンシクリッド。
水草では明るい緑の、ハイグロ・ポリス、ウィステリア、アメリカンスプライト、シペルス、ロタラ・インジカとグリーンその他、緑の有茎種他。
赤系の水草は、二酸化炭素(CO2)を供給しないと難しいでしょう。
お客様の水槽を管理することで一番辛いことは、魚が死ぬ事です。
病気で死ぬのは、明らかに管理者の責任と考え、病気を発生させないことが私の仕事と考えております。
しかし、魚は死にます。この原因は環境変化(水質・水温、水槽の大きさ、他魚からのいじめ等)によるストレスが80パーセントと考えております。新しく魚を導入してから一週間以内で死ぬことが多いのはこのことが原因です。
対策として新規導入時には水合わせを充分行なうことと考えています。
お客様の水槽で病気を発生させる事は管理者として恥と考えております。
病気発生の原因は水質悪化に尽きると考え、治療薬の添加は二の次にし、ろ過システムの不具合を最初にチェックします。病気発生はろ過の病気と考え、これを直さない限り病気の再発は免れません。
上の設置方法で立ち上げた水槽では、定期的な水換えをしている限り病気発生とは全く無縁で、私は病魚の治療方法を良く知りません。
私の知っている限りでは8種類のコケ藻類がわかっております。この中で繁殖力が強く、臭いの強い藍藻が最大の敵となります。他のコケ藻類については水草が順調であれば殆ど問題とならず、水質の目安と考えております。お客様の水槽を管理する上でコケ藻類が繁殖しては水槽自体が見苦しく、「汚れた水槽は置く価値が無い」と考える私には耐えられません。これも病気発生原因と同じで上の設置方法で立ち上げた水槽では、定期的な水換えをしている限り問題となりません。
藍藻の対策ですが、まず原因が正直良くわかりません。水が新しくても、古くても、pHが高くても低くても、水草が順調であっても発生します。よく飼育書やHP上にはろ過の目詰まりが原因と書かれておりますが、経験上私には違うように感じています。
藍藻発生で一番感じることは、水槽の蛍光灯が消えてから室内もしくは周りが明るい時に発生する事が多いように思っています。
一度お客様の水槽で藍藻が発生した時に、蛍光灯が消えてから水槽を黒いカバーで覆って戴きました。その後徐々に藍藻は増えなくなり最終的には発生しなくなりました。因果関係は良くわかりませんが、消えた事は事実です。
まず藍藻と水を出来るだけチーブで取り除き、水槽の水を半分の量にします。
この時ろ過器は必ず作動させて下さい。
グリーンFゴールド顆粒(ニトロフラゾンを含む商品)を水で溶き、使用説名書にある規定水量の3分の1を水槽に入れ1時間ほど放置します。この時魚や水草はそのまま水槽内で大丈夫です。
その後水槽に水を入れ先程と同量のグリーンFゴールドを追加します。
そして、蛍光灯を消し水槽内に光が入らないよう何でも良いですからカバーをして下さい。
この状態で2〜3日間放置、魚に餌を遣らないで下さい。4日目には藍藻退治が完了します。
しかしこのままでは水草が枯れてしまうことと水が黄色くなっているので半分の換水を行い、蛍光灯も点灯します。
翌週の換水する事で徐々に透明な水にして下さい。
この方法で藍藻を駆除した場合その後半年間は藍藻発生を経験していません。
※この方法を行う時は自己責任と考え、当方に責任を転嫁することはしないで下さい。
使用する水は水道水( pH7 GH5 KH5 )を20リットルに対しハイポを1粒入れ3分間以上放置した水です。 これ以外水質調整薬は使用していません.換水期間は理想的には1週間に4〜5分の1の水量を定期的に行なうことが大事と考え、期間が空いても半分以上の水量を交換することは魚や水草に急激な水質変化を与えることになり避けた方が無難と考えております。
魚が食べれば何でも良いと考えています。 但し、飼育魚の口にあった大きさの餌を与えることと、残り餌は絶対に避けなければなりません。初心者の失敗は残り餌をそのまま放置する事にあります。30分経って残っていたら取り出すくらいの気持ちを持たないと水質悪化の原因となります。また良く聞かれる事ですが、「旅行に行くのだが餌は大丈夫ですか?」の質問を受けます。あくまで上の写真で説明した設置方法をした水槽で、今まで順調であれば一週間位の餌無しは全く問題はありません。お客様が夏休み、正月休みで2週間の餌無しを、何度も経験していますが、餌を与えない事で魚が死んだ事は全くありません。(お腹が減って可哀想とは思います)注意する事は、水草に対し蛍光灯にタイマーをセットし昼と夜を与える事です。点けっぱなしや消しっぱなしは水草にダメージを与え水質悪化の原因となります。
ここまで書いてきた事は、私が経験として感じたことを初心者の方の一つの指針となるよう書いて参りました。なかには理論的でない部分もあるかと思いますが、決して嘘はございません。
再度水槽管理の飼育は、一にろ過、二にろ過効率、三に水質…………十に餌と考え、魚や水草が元気よく育成できる環境を作ることが一番重要と考えて戴きたいと思います。そして器具一つを単体と考えず水温・水質・光の照射時間・二酸化炭素濃度・魚の数量・餌の量そしてろ過能力、これらのバランスを取る事ことが、汚れの少ない綺麗な水景を長期に亘って維持できることと認識して頂けたら良いと思います。
熱帯魚を長い間飼育していると、市販されている魚は殆ど飼った(買った)経緯があり、少し熱帯魚に飽きが来始めた8年ほど前にこのメダカたちと出会いました。市販されることが少なく、本でしか見たことの無かったメダカたちが、卵生メダカ愛好会の方によって累代繁殖されていることを知り入会しました。当時は何故こんな綺麗な魚たちがペットショップで販売されていないのだろうと不思議に思っていました。現在は仕事として熱帯魚業界の事情もわかり、このメダカたちが普及しない理由もわかりましたが、私にとっては趣味として卵生メダカの飼育と普及に努めていきたいと思っています。
大きく分けて西アフリカのカメルーン、ガボン、コンゴに生息するアフィオセミオンの仲間、東アフリカのタンザニア、ケニア、モザンビークに生息するノソブランキウスの仲間、南米ブラジル、アルゼンチンのサバンナに生息するシノレビアスの仲間、リブルスの仲間、ディアプテロンの仲間、日本メダカと同じオリジアスの仲間があります。特にノソブランキウスとシノレビアスの仲間は乾季が来て水が無くなる前に産卵し、水が無くなり魚たちが死んでも、卵は次の雨季が来るまで土の中で生き残り、水が溜まった頃に孵化して成長する特異な生態を持つ魚たちです。
この写真をご覧になって如何ですか?
一般的な熱帯魚(淡水)と比して、いろんな色が複雑に絡み合いその美しさと可愛らしさは卵生メダカ特有のものです。
もっと卵生メダカのことを知りたい方、実際に飼育してみたいと思った方は
日本卵生メダカ倶楽部(KCJ)のホームページをご覧になって下さい。
かく言う私もここの会員で会誌編集委員を担当しております。
KCJは国内最大の卵生メダカ愛好会で、関東、中部、関西のブロックで運営されております。
飼育したいと思ってもペットショップで販売されることの少ない魚ですから、このような愛好会に入会され入手先、
飼育方法等の情報を得る事が最善かと思います。
アフィオセミオンストレータム(Aphyosemion striatum) 卵生メダカの中でも古くから愛好家の手によって累代飼育され、日本の水の馴れた卵生メダカで飼育しやすく、赤・青・黄色のストライブの美しさ・綺麗さは、ベスト10にランクされるメダカです。
卵生メダカの飼育は一般的に難しいと言われておりますが、実際は一般熱帯魚の飼育とちょっと違うだけで、飼育環境・方法さえ整えれば、毎日の餌さやりと1ヶ月に1度の水換えで、知らずに勝手に殖えていきます。 一般熱帯魚では濾過設備が最も重要で、効率の良い生物濾過の構築が長期飼育のポイントとなりますが、このストレータムを含む卵生メダカの中級魚までは、一般熱帯魚のように大掛かりな設備は必要ありません。
ストレータムは非常に丈夫な卵生メダカですが、水質の急変には弱いので導入時には注意が必要です。
導入時の1週間前に水槽をセットしてください。
セットの仕方は簡単ですね、水槽にフィルターを入れ水道水を入れますが、この時塩素抜きは必要ありません、粘膜保護剤や水質調整剤も必要ありません。もし他に水槽が有り、調子の良い飼育水が有れば、セット翌日に3分の1程足してください。エアポンプを作動してヒーターの電源を入れますが、必ずヒーターは水中に有ることを確認して電源を入れてください。フィルターのエアの具合を良く確認して余り強くしないでください。この後ピートを底面後方に3分の1程敷きます。この状態で2日程水を廻し、3日目に浮草や水草を入れ蛍光灯を8時間〜10時間点灯します。
セットして1週間後ストレータムを袋に入ったまま水槽に浮かべ水温を合わせます。30分後、袋の水と同量の水槽水を袋に入れ、30分後には袋の水、半分を捨て同量の水槽水を袋に入れて置き、30分後に袋の水ごとストレータムを水槽内に入れます。
導入後2日はエサを遣らないでください。3日目にエサを少量やり良く観察しますが、30分後に残ったエサはネットで取り出してください。そのままにしますと水質悪化の原因となりますので極力注意してください。エサを食べるようなら安心ですから、毎日決まった時間に遣り、餌の投入前に水槽を軽く叩くことで、条件反射で叩くことで前に出てくるようになります。
水は透明に澄んでいますか?水草は順調に成長していますか?餌に対する反応は変わりありませんか?
この3つがポイントです。全てOKであれば水換えの必要はありませんので足し水だけで大丈夫です。
水質悪化が始まると、餌の反応が鈍く残り餌が目立つようになります、水草が順調であれば水は輝く様な透明となりコケは全く発生いたしません。
雄は雌の前でヒレを広げディスプレイし、上から押さえつけるように背鰭で雌を包むように産卵します。
この状態で1ヶ月を過ぎる頃には稚魚の姿もチラホラ見えるようになり、別のケースに稚魚を移すことも、殖やすコツですが、そのままでも有る程度の大きさになって気がつく場合が殆どです。稚魚はこの間ピートや水草に湧くインフゾリアを食べ成長しますので、孵化したての稚魚を見かけたときは、ブラインシュリンプを湧かし、入れておくと良いでしょう。 後はイヤでも殖えて来ますが、成長してから色がのって来れば雄と判断できます。ストレータムは雌雄の偏りが有りますので、出来るだけ多くの稚魚を取り、次の世代に繋げてください。
このニグリピニスの特徴は、日本の冬でもヒーター不要で室内であれば産卵します。
熱帯魚の中ではコッピー(アカヒレ)同様に丈夫な魚で卵生メダカを始める方には最適の魚とお奨めできます。
古くからアルゼンチンパールフィッシュの名前で親しまれているアルゼンチン原産の卵生メダカです。
以前はシノレビアスの属名でしたが、近年アウストレビアスとシンプソニクティスに分かれ、ニグリピニスはアウストレビアスの仲間となりました。
雨季と乾季のある地方に生息し、乾季が来るまでに土中に卵を産み、水が無くなり成魚は死んでしまいますが、次の雨季が来ると卵は孵化して成長する特異な生態のメダカです。
古くから熱帯性の卵生メダカとして飼育されていましたが、最近になって熱心な愛好家の手によって、日本の冬でもヒーター無しで飼育できることが確認されてから、人気は急上昇でGualeguaychn、Villa Soriano、 MSL 91/2 and Franquia Uruguay、Ibicuisito、Maschwitz、Carmelo、Naccay等のロケーションが付いたニグリピニスが愛好家によって累代繁殖されています。
水槽内で簡単に産卵しますが、3〜4ヶ月の乾燥期間をへて孵化させますが、条件が揃わないと孵化しなかったり、ベリースライダーの出現で正常に孵化させるテクニックが有り、これが勝手に増える魚と違った面白さと奥深さが魅力となり、一般魚に飽きた大人のホビーとし人気を得ています。
ニグリピニスは非常に丈夫な卵生メダカですが、水質の急変には弱いので導入時には注意が必要です。
導入時の1週間前に水槽をセットしてください。
セットの仕方は簡単ですね、水槽にフィルターを入れ水道水を入れますが、この時塩素抜きは必要ありません、粘膜保護剤や水質調整剤も必要ありません。もし他に水槽が有り、調子の良い飼育水が有れば、セット翌日に3分の1程足してください。エアポンプを作動して、フィルターのエアの具合を良く確認して余り強くしないでください。この状態で2日程水を廻し、3日目に浮草や水草を入れ蛍光灯を8時間〜10時間点灯します。
セットして1週間後ニグリピニスを袋に入ったまま水槽に浮かべ水温を合わせます。30分後、袋の水と同量の水槽水を袋に入れ、30分後には袋の水、半分を捨て同量の水槽水を袋に入れて置き、30分後に袋の水ごとストレータムを水槽内に入れます。
導入後2日はエサを遣らないでください。3日目にエサを少量やり良く観察しますが、30分後に残ったエサはネットで取り出してください。そのままにしますと水質悪化の原因となりますので極力注意してください。エサを食べるようなら安心ですから、毎日決まった時間に遣り、餌の投入前に水槽を軽く叩くことで、条件反射で叩くことで前に出てくるようになります。
水は透明に澄んでいますか?水草は順調に成長していますか?餌に対する反応は変わりありませんか?
この3つがポイントです。全てOKであれば水換えの必要はありませんので足し水だけで大丈夫です。
水質悪化が始まると、餌の反応が鈍く残り餌が目立つようになります、水草が順調であれば水は輝く様な透明となりコケは全く発生いたしません。
雄は雌の前でヒレを広げディスプレイし体をくねらせ産卵用のガラス瓶へ誘います。
先に雄がピートに頭を付け、後から雌が体を合わせると同時に2匹一緒にピートに潜り産卵します。1回に1個の卵を産みますので、1日に何度か産卵行動が見られます。このまま1ヶ月放置して採卵を待ちます。
私の水槽では水温15度ですが、朝に産卵行動が多く見られます。
ピートの入ったガラス瓶と取り出しますが、このとき中にニグリが入っていないことを確認してください。ネットを用意してピートをこの中に入れ、良く手で水分を搾りビニール袋に入れ、25度前後で暗所に保管しておきます。
3〜4ヶ月で孵化しますので、途中袋を明け発眼状況を確認することを忘れないでください。
2〜3日経過して孵化しないこともありますが、その時は水分を搾り1週間後に同様に水に浸します。
2007年11月24日に実施されたアクアミューズフレンドリークラブ主催の横浜市教育委員会が推進する第12回土曜学校が横浜市立間門小学校理科室で開催されました。講師を務めた私がその時に配布した資料ですが、バランスドアクアリウムを構築する時の参考になればと公開いたします。
ボトルアクアに限らず閉ざされた環境で生き物を飼育するには、
水中に酸素を供給しなければなりません。
ボトルアクアではこの役目は、水草の光合成を利用して酸素を供給する為に、水草が順調に育つ環境を
作ることが大切です。
この酸素が有ることで、さかなや水質浄化をする微生物が呼吸が出来て、放出される二酸化炭素を
水草に吸収され、日光を受けて光合成の元となります。
これらの事は目で確認できませんから、最初によく理解してください。
また狭い容器で飼育が出来ても、それがサカナにとって最高の環境ではなく、生かされているだけと思ってください。
通常のアクアリウムではエアポンプやモーターで水面を波立たせたり攪拌して空気中の酸素を水中に溶かします。
魚はもちろん水質浄化を行うバクテリアや水草にも酸素は絶対に必要となります。
今日使用する飼育水は水道水では無く、すでに水草と魚を飼育していた水槽の水と水道水をブレンドした水を使用します。水道水には消毒用の塩素が入っていますのでこれを抜(中和)かないと生き物は死んでしまう事があります。
ハイポを水10L一粒で10秒後には中和できます。
よく水道水を1日汲み置きすると塩素が抜けると言いますがこれでは塩素は抜けません、実際には3日くらい掛かりますので間違わないでください。
水を煮沸して沸騰させると塩素は抜けますが、水中の酸素も抜けてしまいますので注意が必要です。
水道水には圧縮された酸素や二酸化炭素とカルシウム、マグネシウム等のミネラル分も含んでおり、生き物の飼育水としてはいつでも使える手軽さが有ります。
しかし、この水だけの飼育は生き物達に最良の飼育水とは言えず、半分量以下の交換用の水とお考え下さい。
ふたをしておく事で水の蒸発は有りませんが、一ヶ月に一度くらいは30パーセントの水換えをしてください。ゆっくりビンを傾け、魚が出ないように底砂が舞わないよう水を捨ててください。
取り替える水は水道水を3〜4日ほど窓際に置き塩素を抜いてください。急ぐ時は中和剤(ハイポ等)を利用してください。
エサを与える時に蓋を開ける場合、中の砂が揺れないようしっかりビンを押さえて開けてください。
3日に一度、1分間に食べきる量(ほんの少し)を与え、食べていることを必ず確認して10分経過して残っていたらスポイトで取出してください、残り餌は厳禁で、さかな達には猛毒となって苦しめます。
エサを残す事は毒物を入れることと覚えてください。食べ残しによって発生するアンモニア中毒が、魚を殺す原因とお考えくさい。